独検の級は全部で6つ。各級のレベルの目安は以下のようになっています。
5級Elementarstufe
初歩的なドイツ語を理解し、日常生活でよく使われる簡単な表現や文が運用できる。
(ドイツ語授業を約30時間以上受講しているか、これと同じ程度の学習経験のある人)
4級 Anfängerstufe
基礎的なドイツ語を理解し、初歩的な文法規則を使って日常生活に必要な表現や文が運用できる。
(ドイツ語授業を約60時間以上受講しているか、これと同じ程度の学習経験のある人)
3級Grundstufe
ドイツ語の初級文法全般にわたる知識を前提に、簡単な会話や文章が理解できる。
(ドイツ語授業を約120時間以上受講しているか、これと同じ程度の学習経験のある人)
2級Mittelstufe
ドイツ語の文法や語彙についての十分な知識を前提に、日常生活に必要な会話や社会生活で出会う文章が理解できる。
(ドイツ語授業を約180時間以上受講しているか、これと同じ程度の学習経験のある人)※2007年度までの2級と3級の間のレベルに相当
準1級Oberstufe
ドイツ語圏の国々における生活に対応できる標準的なドイツ語を十分に身につけている。
(ドイツ語授業を数年以上にわたって継続的に受講し、各自の活動領域においてドイツ語に習熟しているか、これと同じ程度の能力のある人)※2007年度までの2級に相当
1級 Höchststufe
標準的なドイツ語を不自由なく使え、専門的なテーマに関して書かれた文章を理解し、それについて口頭で意見を述べることができる。
(数年以上にわたって恒常的にドイツ語に接し、十分な運用能力を有する人)
ドイツ語学習を始めた方にとって、5級からスタートして1つ1つ上の級のクリアを目指していくのは、勉強にリズムができてとても良いと思います。また、試験に臨む緊張が良い刺激を生んで、勉強への意欲が増すかもしれません。合格できれば達成感を味わえ、さらに学習が楽しくなりますね。また、気づかなかった自分の弱点を知ることができる良い機会でもあります。
独検の試験に合格するには、まずは問題集を買って、ひたすら解いていけばいい?過去問を自分で解いて、知らない文法や単語を覚えれば良いので、誰かに教えてもらう必要はない?それができる方はいるかもしれませんが、言うは易し、独学ではなかなか難しいのが現実ではないでしょうか。
「過去問をみて、あまりの難しさに頭がクラクラしてしまった」
「複雑な格変化や人称変化、何度覚えようとしてもこんがらがる」
「問題集は文法の解説があまり詳しくないので、いまいち理解しにくい」
「単語集を買って毎日暗記しようとしているが、どうも覚えられない。名詞は男性・中性・女性と3つに分かれているから、冠詞とセットでひとつひとつ覚えるのは一苦労」
という声を聞きます。勉強を一人で始めたものの、覚え方のコツがわからずに途中で挫折してしまった方も少なからずいるようです。
そこでドイツ塾では、効率よく、楽しみながら勉強して検定試験合格を目指すレッスンを開設しました。「検定試験」とか「学習」とかいうと、なんとなく「つまらない」「堅苦しい」というイメージをお持ちの方もいらっしゃるかもしれません。
しかし、新しいことを学ぶのは本来、楽しく、ワクワクすることのはず。どうせやるなら独検対策でさえ、楽しくやりたいと思いませんか。
過去問を分析することで見えてきた試験の傾向に沿い、
①文法理解
②単語・熟語の強化
③リスニングトレーニング
を柱に、わかりやすいレッスンを行います。
まずは、①の文法。
文法法則は、本当なら文章を読んで自分で推測したり発見したりしたほうが楽しいですし、そのほうが覚えるのが早いです。でも、ふつうの学校では文法の教科書に載っている、例えば次の表、
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定冠詞類+形容詞+名詞 (弱変化)
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男性
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女性
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中性
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複数形
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1格
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der gute Mann
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die gute Frau
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das gute Kind
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die guten Kinder
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2格
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des guten Manns
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der guten Frau
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des guten Kindes
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der guten Kinder
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3格
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dem guten Mann
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der guten Frau
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dem guten Kind
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den guten Kindern
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4格
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den guten Mann
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die gute Frau
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das gute Kind
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die guten Kinder
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これをひたすら暗記するよう促されます。九九のように、呪文のように唱えて覚えますか?でも、子どものときならまだしも、大人にとってはそのような単調な暗記は退屈に感じることが多いです。だから、つまらないから覚える気が起きず、ちょっと覚えてもすぐ忘れる…ということに。
参考までに、覚え方の例を挙げましょう。
まず、定冠詞がつくときの形容詞変化は、語尾は だいたいen と、大雑把に考えます。
あなたの頭の中の表で、語尾に すべてen をつけた形を想像してください。
次に、あなたの頭の中の表は、3回だけ形を変えます。
★ 女性名詞の1格と4格は、どちらも語尾は –e, -e
★ 中性名詞の1格と4格は、どちらも語尾は –e, -e
★ 男性の1格は 語尾がe。
どうでしょう、覚えられそうでしょうか。
②の単語・熟語ですが、
これも覚え方にはコツがあります。市販の単語帳などを一気に覚えようと思ってもなかなか覚えられるものではありません。
「1日20個の単語を覚えよう」などと意気込まず、 なるべく目にする回数を増やしていきましょう。
市販の単語集を手元に置いて参考にしてもいいですが、できれば、自分で、手書きで、オリジナル単語ノートをつくることをお勧めします。
自筆だと単語を思い出すとき、「この単語はノートのあそこ、左下の方に、青いペンで書いていたな…」というふうに視覚的にインプットされて、記憶を呼び出しやすくなるのです。
色ペンを使い分けて、簡単なイラストなんかも添えておけば、より覚えやすくなるでしょう。
それから重要なのは、単語は必ず自分の興味のある話題の例文で覚えることです!
残念ながら、市販のドイツ語単語集の例文は、あまりおもしろいとは言えません。そうなると覚えるのが苦痛になりますね。自分が好きな分野でドイツ語を覚えられるのなら、楽しいし、覚えるのも早いですよ。
たとえばあなたがブンデスリーガのファンだったら、
Gestern war ein tolles
Fußballspiel von Bayern München. Das Kopfballtor von Gomez war am besten.
昨日はバイエルン・ミュンヘンのすばらしい試合があった。ゴメスのヘディングシュートが一番良かった。
という例文をつくってみてはどうですか。
この例文で Gestern(昨日) war(seinの過去形、~だった) toll(すばらしい、すごい) Fußballspiel (サッカーの試合 Fußball サッカーとSpiel 試合という2つの合成語)von(~の)Kopfballtor
(ヘディングシュート。Kopf 頭、Ball ボール Tor ゴールという3つの単語から成る複合語)、am besten ( 一番良い、gut の最上級の形) という、全部で10個の単語・表現を覚えることができます。
ひとつひとつの単語を単語帳で覚えるよりずっと早いし、楽しく暗記できるでしょう。
また、ein tolles Fußballspiel は、不定冠詞の中性形1格という形ですが、表で覚えるより、このように生きた例文を通して頭に刻んだ方がいいのです。
「アイン・トレス・フースバルシュピール」と繰り返し声に出していれば文法も自然に身につきます。
これはなにも検定試験だけに役立つものではありません。
ドイツ人ネイティブと会話をしたいという願いをもっているのなら、後々「使える表現」として威力を発揮します。
このような例文をそれぞれの受講生の興味に合わせて作成するお手伝いをしたいと考えています。
③のリスニングですが、
これも自分が好きな話題で1日5分でも10分でもいいので、あの手この手でなるべくドイツ語を聞くチャンスを増やしましょう。インターネットを使えば、ドイツのテレビやラジオも視聴可能です。
そうはいっても、ドイツ語を始めたばかりの段階では、いきなりネイティブの人の話に付いていくのは困難ですね。
英語や他の外国語と違い、ドイツ人はあまり抑揚をつけて話さないから、聞き取りは余計に難しいかもしれません。
そこで初心者の方には、なるべく抑揚をつけて私が文章を読み、それを聴いていただき、話の流れの中から自分の知りたい情報をキャッチする練習をしていきたいと思います。
扱う話の内容も受講生の関心に応じて面白く・楽しいものをご用意します。
楽しみながらリスニングの勉強をしているうちに、耳がドイツ語に慣れてきて、次第にネイティブの発音も聞き取れるようになるでしょう。
ご要望に応じて、ドイツ語ネイティブに登場してもらい、リスニングトレーニングも可能です。
また、ドイツ語塾では、mp3形式のリスニング用音声ファイルをご用意しておりますので、レギュラー20レッスン、或いは、レギュラー40レッスンをお申込みされた方にご提供いたします。mp3形式なので、iPodやiPad、iPhoneやギャラクシー等のスマートホン、ウォークマン等の各mp3プレイヤーに簡単にコピーでき、歌や曲を聴くように気軽にお好きな場所でお好きな時間帯に、通勤途中の車や電車の中でも、ご自宅で家事をしながらでもリスニング出来ます。
ドイツ語を上手に話せるようになる方法とは、又はドイツ語の上達法で最も効率の良い方法とは、「文法」、「会話」、「リスニング」を同時に集中してレッスンすることなのです。
文法や会話をレッスンで学び、もう一つの重要な要素のリスニングについては、音声ファイルをいつでもどこでも出来るだけ多く繰り返し聞いていただくことで、貴方もドイツ語を確実に話せるようになるのです。
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